2011年12月27日火曜日

持って行く現金について

キューバでは、ホテル、外国人向けの高級(ボッタクリ?)レストランなど以外ではクレジットカードは使用できないと思われます。これは欧米以外ではどこも似たようなものですが、キューバではこれに加えて米国で発行されたクレジットカードおよびキャッシュカードが使えないそうです(米国の経済制裁の一貫?)。実際、クバーナ航空のHPでは私のChase銀行のクレジットカードは使えませんでした。

小生は米国在住ですが、日本で作ったクレジットカードを2枚持っています。なので、ATMでキャッシングすれば兌換ペソを入手することはできます。しかし、クレジットカードだけでは心細いので現金も用意していくことにしました。

米国ドルで持っていくのが一番簡単なのですが、キューバで米ドルを兌換ペソに両替すると、手数料とは別に10%の税金を取られてしまいます(これは米国の経済制裁に対するキューバの仕返し?)。1CUCは$1で固定ですが、実質レートは $1=0.9CUC ということです。それでは損なので、出発前に米国でドルを他の紙幣に両替しようと考えました。

候補はユーロ、カナダドル、日本円。ユーロとカナダドルの長所は、欧州、カナダからキューバに行く人が多く、その分両替してくれる場所が多いと思われること。短所は、余ったときに将来欧州やカナダに行かないと無駄になってしまうことです。日本円は余っても日本に帰国したときに使えます。

近くに支店を構えているTravelexによると、ユーロ、カナダドル、日本円のレートはそれぞれ以下のとおり。
$100 = 70.69 EUR
$100 = 94.01 CAD
$100 = 7,063 JPY

それをこのレートに従ってキューバ兌換ペソに両替すると、
$100 = 70.69 EUR = 70.69 x 1.3070 = 92.4 CUC
$100 = 94.01 CAD = 94.01 x 0.9795 = 92.1 CUC
$100 = 7,063 JPY = 7,063 / 78.1250 = 90.4 CUC

日本円はユーロ・カナダドルに比べると$100あたり2CUCほど損することになります。円ドル為替が1ドル77円前後なのに比べ、Travelexのレートは10%ほど悪くなっています。ユーロもカナダドルも似たようなもので、その結果「ドル→他の外貨→兌換ペソ」の2段両替と「ドル→兌換ペソ」直接両替($100 = 90 CUC)ではそれほどレートは変わらないということが分かりました。それならば、いくら持っていても使う機会のあるドルなら無駄になることはありませんし、他の外貨に両替する手間も省けます。

ということで、結局シンプルに米国ドルを$1000ほど持って行くことにします。
周りの日本人にいくらか日本円の現金を持っていないか訊いてみましたが、誰も持っていないとのことでした。もし持っていればその円を1ドル77円のレートで買って、 両替屋・キューバ政府に10%の手数料・税金を払うことなく兌換ペソを入手できたのですが…。


追記 : メキシコのカンクン経由で行くので、空港のATMでアメリカの銀行のキャッシュカードを使ってメキシコ・ペソを引き出すという手もあります。All Aboutのメキシコの両替、クレジットカード事情によると、1日に5,000~9,000メキシコ・ペソ($361~$650)おろせるようです。手数料は分かりませんが、現金を両替するよりはマシだと思います。また、空港の両替屋で「ドル→メキシコ・ペソ」のレートをみて、$100 = 90 CUC よりも良さそうだったら、手持ちのドルをメキシコ・ペソに替えようと思います。


2011年12月26日月曜日

『キューバを知るための52章 エリア・スタディーズ』 後藤政子、樋口聡

ソ連崩壊、経済危機の深化、そして急速に展開した改革開放路線と、現代キューバの姿は複雑で、一瞬たりとも立ち止まっていない。現代キューバを知るうえで必要な情報を、広範な分野にわたって紹介する。
正直、あまりオススメはしません。

複数の著者、多くは大学の先生がそれぞれの章をバラバラに書いており、特に歴史の章は点が線・面に繋がらない感じがします。歴史の章は、多くが尻切れトンボみたいな文章になっており、「だからどうなったの?」という疑問には答えてくれません。学者の小遣い稼ぎかなという印象です。通史ではないので辞書的に読むというのが正しい使い方かもしれませんが…。

コーヒー、葉巻、ラムなどの文化に関する章は面白かったです。


『小さな国の大きな奇跡-キューバ人が心豊かに暮らす理由』 吉田沙由理

キューバは日本の昭和30年代のような、質素で自由で心豊かな国だった。無料医療を中心とした、キューバ人の豊かな暮らしを伝える。格差社会ニッポンに今必要な要素が見つけられるのでは・・・?!
無料の医療・教育、不足する物資、経済統制、格差のない社会など様々な点でアメリカ・日本とは正反対のキューバを、著者の見聞・目線で語ります。

物量の豊かさでは圧倒的なアメリカ在住の小生としては、物質的豊かさを(アメリカのせいで)享受できないキューバでモノの豊かさについてどう感じるのか楽しみです。

この本では、あらゆる点でキューバを礼賛しているような印象を受けます。例えば、有機栽培に力を入れ環境問題に熱心だということですが、実際にはソ連崩壊後農薬が入手できないので仕方なく有機栽培しているのでは?家族や友人同士が食べ物を分けあって皆で楽しむのも、単にモノが足りないので「心豊か」にならざるを得ないのでは?など、疑問は尽きません。

実際のところはどうなんでしょう?行って感じてきたいと思います。




2011年12月19日月曜日

モーターサイクル・ダイアリーズ

キューバの革命家として、南米ではもちろん世界中に信奉者を持つチェ・ゲバラ。本作はブエノスアイレスでの医学生時代の彼・エルネスト(本名)が、友人と1台のバイクで南米を縦断した日々をつづる。彼自身の日記を映画化した、みずみずしい青春ロードムービーだ。アルゼンチンからチリ、ペルーを経てベネズエラへの1万km、6か月の旅で、ふたりはバイクの故障、ほのかなロマンス、そしてハンセン氏病患者たちとの触れ合いを経験する。マチャピチュ遺跡やアマゾン、アンデスの雪山など、南米独特の風景が印象深い。表向きの物語は、冒険好きな男ふたりの珍道中だが、『セントラル・ステーション』のウォルター・サレス監督は、エルネストが行く先々で図らずも南米の現状を発見し、生きる指針を見つける瞬間を巧みに織りこんでいく。エルネスト役ガエル・ガルシア・ベルナルは、頼りなげな表情の中に意志の強い眼光を輝かせ、主人公の成長を体現。革命家の知られざる青春の1ページであるだけでなく、注目俳優の最高の演技を目の当たりにできる意味でも必見だ。

この映画、最高です。バイクでも車でも自転車でも、なんでもいいから乗り物に乗って旅をしたくなります。単なる珍道中ではなく、ゲバラがラテンアメリカの抱える矛盾に向き合っていく様が印象的です。

小生は北米在住なので、とりあえず北米大陸を時間をかけてゆっくり旅したいですが、社畜の身分ではそれも難しく…

ブエナ☆ビスタ☆ソシアル☆クラブ

プロデューサーのライ・クーダーとヴィム・ヴェンダース監督が贈る音楽ドキュメンタリー映画。ハバナの美しい街並み、アムステルダムでの名高いコンサート、さらにニューヨークの輝かしいカーネギーホールでの歴史的ステージも加えて、キューバ・ミュージシャンたちの、音楽と彼らの人生の哀歓をフィルムに収めた感動の最高傑作。
本当に素敵に年をとった爺さんたちが素晴らしキューバ音楽を奏でます。小生は楽器もできませんし、音楽の嗜みも全くありません。しかし、こんな爺さんたちのように年をとりたいものです。

美しくも朽ち果てかけている街並みはどこかインドに似ていますが、ここに描かれているキューバ人の笑顔はインドにはありません。早くキューバに行きたくなりました。

2011年12月15日木曜日

『カリブ海のドン・キホーテ フィデル・カストロ伝』 三浦伸昭

カストロ、ゲバラらが目指したものは――。たった82名での蜂起、相次ぐ敗走。やがて革命は成るが、襲い来る国際政治の荒波。彼らを通して見えてくる世界の動き……。評伝小説を越えて、大きく視野を広げた国際政治小説となっている。多彩な登場人物――ヘミングウェイ、JFK、フルシチョフ、池田勇人、ニクソン、ブレジネフ、ブッシュ親子、ヨハネ・パウロII世……。抜群の面白さ!!
Amazonの紹介にあるように「抜群の面白さ」でした。誇張ではありません。

圧倒的な純粋さと遠大な智謀で、キューバ革命を成し遂げるだけでなく、その後半世紀にもわたってアメリカ帝国の「明白なる宿命」と渡り合ったフィデル・カストロの革命人生。もはや生ける伝説ですが、これを読むとその感が強くなります。

カストロ、ゲバラやラウルなどの戦友、カストロを慕うキューバ国民がかなり美化されて描かれているようにも思いましたが、実際のところはどうなんでしょう?その辺はキューバで感じてきたいと思います。

533ページと結構なボリュームですが、本当に面白くてどんどん読み進むことができました。キューバ革命、冷戦、冷戦崩壊後の歴史をキューバを中心に捉えることができます。また、カストロ、ゲバラ、ラウルだけでなく、米ソの歴代首脳も生き生きと描かれており、歴史が物語として頭に入ってきます。

作者の三浦伸昭さんは公認会計士をする傍ら、歴史小説を執筆しているようです。私も社畜だから…などという言い訳はできません。尊敬します。


2011年11月26日土曜日

Tropico4

キューバ旅行とは直接関係ありませんが、ハマっているのでご紹介したいと思います。明らかにキューバを意識して作られており、キューバってこんな感じなのかなぁと思いながらプレーしています。

以下、公式HPの紹介文です。
『トロピコ』は、「箱庭経営シム」と呼ばれるジャンルのシミュレーションゲーム。プレイヤーは島国の大統領(プレジデンテ)になって、島の統治を行います。ゲームはリアルタイムに進行し、時間の経過と共に昼と夜が訪れます。プレジデンテは、漁場や農場などのインフラを整備し、人々の暮らしに必要な学校や病院、国家運営に必要な国会や軍事基地、国益を上げる為のカジノなど様々な設備を整えなければなりません。もちろん建設費も必要になれば、各施設の運用費など、収支のバランスを取る必要があります。また大統領選挙が行われた場合、これまでの国家運営の成果が、大きな影響を与えます。今作新たに、閣僚評議会が発足可能になったり、証券取引所・ショッピングモール等建物が15種類以上登場し、貿易システムは前作よりパワーアップし、外国の商品を輸出入し経済・生産性を向上できます。また、色々な災害が6種類発生?!災害に負けず繁栄を築け!

カリブ音楽がBGMに使われており、非常に愉快な気持になります。また、イギリス人、ロシア人、アメリカ人、中国人などそれぞれの特徴をとらえた訛りのある英語も笑ってしまいます。小生のお気に入りは、艶っぽいロシア人女性です(笑)

南国の自然条件に合わせて、とれる農作物はトウモロコシ、バナナ、パパイヤ、タバコ、砂糖 。工業製品はラム酒、葉巻などです。キューバでラム酒を飲んで葉巻を吸ってみたいという気持ちが否が応でも盛り上がります。

Xbox360版とPC版があり、日本語化もされる予定だそうです。



とりあえず最初の2泊の宿を予約

宿の予約無しで入国しようとすると、入国審査に引っ掛かり、法外な値段で宿を無理やりとらされるなどと読んだことがあるので、とりあえず最初の2泊分くらいの宿はおさえておくことにしました。それ以降の宿は、現地で民宿的なとこを探せばいいかと。

せっかくだから趣のありそうな旧市街に泊まりたかったのですが、非常に高い!日本人にとってのハイシーズンだからか、日通トラベルネットでみると安めの宿でも1泊$170とかしてしまいます。なので、新市街にある「キューバ店お勧めのリーズナブルホテル」ベダトを予約しました。1泊$102。安くはないですね…。

連泊+$10/人で空港片道送迎サービスもあるので、お願いしました。本当に来てくれるでしょうか?

Google Mapでみるとホテルから旧市街までは4km弱。歩いても1時間以下で行けますし、きっとタクシーも捕まるでしょう。せっかくなので歩きたい気もします。



大きな地図で見る

追記:上の地図の目的地が間違っていました。正しくは、下の地図のように旧市街は新市街の東側にあります。


大きな地図で見る

2011年11月25日金曜日

ダラス発キューバ行の航空券を購入

小生、米国テキサス州ダラスに住んでいます。米国からはキューバへの直行便は原則ありません。キューバ以外の行き先の場合、OrbitzやExpediaなどの旅行サイトで検索すれば、安くて乗り継ぎ可能な航空券を簡単に見つけることできますが、米国系のウェブサイトではキューバ行きの航空券は扱っていません(経済封鎖ってこういうことなんですね…)。そのため、自分で経由地を選び、乗り継ぎ時間を考えて航空券をバラで購入しました。

日本から行く場合、カンクン、メキシコシティ、トロントなどがよく使われるようですが、ダラスから近くて毎日キューバ便が飛んでいるカンクンを経由することにしました。

まず、ダラス・カンクン間の航空券を購入。ダラスからカンクンにはアメリカン航空とサンカントリー航空が直行便を出していますが、アメリカン航空のマイルがあったので、アメリカン航空を使うことにしました。クリスマス前後は航空券が高騰するので、それを避けるべく出発は12月31日にしました。到着はマイルでチケットを交換できる1月12日にしました。購入は、アメリカン航空のサイトで直接行いました。
12/31 ダラス→カンクン AA315 出発8:20 到着10:50 $267.74(税込)
1/12 カンクン→ダラス AA1108 出発17:10 到着20:05 17,500 miles + $41.36(税)

次に、カンクン・ハバナ間の航空券購入。クバーナ航空のサイトで直接買いました。90年代のウェブ創生期を思わせる原始的なサイトでかなり不安でしたが、なんとか購入することができました。気を付けなければならないのは、米国系のクレジットカードでは購入できないことです(キューバ国内も同様だそうです…)。小生のChase銀行のクレジットカードはアクセプトされませんでした。また、なぜか日本で作ったセゾンカードも使えませんでした。Unitedのマイレージプログラム付きのカードだからでしょうか?結局、日本で作ったJALカードを使いました。
12/31 カンクン→ハバナ CU153 出発14:35 到着17:10
1/12 ハバナ→カンクン CU154 出発12:55 到着13:20
往復で$273.12
日通トラベルネットキューバ店などで手配できますが、$120ほど高くなってしまいます。クバーナ航空の原始的サイトでクレジットカードを使って購入する勇気とリスクの値段が$120ということでしょう。この辺は個々人の判断だと思います。

カンクンでの乗り継ぎは、往路、復路ともに4時間ほどあるので、問題はないと思います。

航空券の合計は、$582.22 + 17,500 mile。妻と2人で$1,164.44 + 35,000 mileです。米国から直行便があればもっと安く行けるかもしれないとも思いますが、日本から行くよりはずっと安いということで自分を納得させることにします。

キューバ旅行ログ開設

2011年12月31日から2012年1月12日までキューバに旅行することにしました。その旅行の記録をここに取り、皆様と共有しようと、本ブログを開設することにしました。